外壁のサイディングの継ぎ目や、窓まわりに詰められているゴム状の充填材がコーキング(シーリング)です。地味な部材ですが、外壁材そのものより先に寿命を迎え、雨漏りの入口になります。見分け方とメンテナンスの考え方をまとめました。
コーキングの役割
コーキングには2つの役割があります。
- 防水 — 外壁材の継ぎ目やサッシまわりから水が入らないように塞ぐ
- 緩衝 — 地震や温度変化で建物がわずかに動くとき、その動きを吸収して外壁材の割れを防ぐ
この「動きを吸収する」役割があるため、コーキングは弾力を保っていることが前提の部材です。硬くなった時点で機能を失っています。
劣化のサイン5つ
いずれも地上から目視できます。窓のまわり、外壁の縦の継ぎ目を見てください。
- ひび割れ — 表面に細かい亀裂が入る。劣化の初期サイン
- 肉やせ — 痩せて細くなり、目地がへこんで見える
- 剥離 — 外壁材との間にすき間ができ、めくれている。ここから直接水が入ります
- 破断 — 真ん中が裂けて切れている
- 硬化 — 押しても弾力がなく、カチカチになっている
特に剥離と破断は、雨水の浸入経路がすでにできている状態です。早めの対処が必要です。
放置するとどうなるか
コーキングの隙間から入った水は、外壁材の裏に回ります。
- 外壁材の裏側から劣化が進み、反りやひび割れが起きる
- 下地の木材や金具が腐食・錆びる
- 断熱材が濡れて性能が落ちる
- 室内側の壁や窓まわりにシミ・カビが出る(横なぐりの雨の日だけ症状が出るのが特徴)
外壁からの雨漏りは、屋根からの雨漏りより気づくのが遅れがちです。「雨の日で、風が強い日にだけ濡れる」場合は、外壁側を疑ってください。
打ち替えと増し打ちの違い
| 方法 | 内容と向き不向き |
|---|---|
| 打ち替え | 既存のコーキングを撤去し、新しく充填し直す。外壁の目地では原則こちら。防水性能を回復できる |
| 増し打ち | 既存の上から重ねて充填する。既存を撤去できない部分(サッシまわりなど)で採用されることがある。厚みが確保できないと早期に劣化する |
コストを抑えるために本来打ち替えるべき箇所を増し打ちで済ませると、数年で同じ症状が出ます。見積書に「打ち替え」か「増し打ち」かが明記されているかを確認してください(見積書の見方も参考に)。
外壁塗装と同時に行うべき理由
コーキングの打ち替えは、外壁塗装とセットで行うのが合理的です。理由は足場にあります。
- どちらの工事も足場が必要。別々に行えば足場代が二重にかかります
- 塗装の前にコーキングを打ち替えることで、塗膜と一体になり保護される(順序が逆だと塗膜が切れます)
- 劣化の進行時期が近いため、同じタイミングで検討するのが自然です
逆に言えば、コーキングに触れずに外壁塗装だけを提案する見積もりには注意が必要です。外壁はきれいになっても、雨漏りの入口は残ったままになります。
キヨスホームでは、外壁塗装の際にコーキングの状態を確認し、打ち替えが必要な箇所を写真でお見せしたうえでご提案します。
よくある質問
コーキングの打ち替えだけ頼めますか?
可能です。ただし足場が必要な高さの場合、外壁塗装と同時に行うほうが足場代の面で合理的です。手の届く範囲の部分補修であれば単独でも対応します。
市販のコーキング材で自分で補修できますか?
低い場所であれば可能ですが、既存を撤去せずに上から塗ると、かえって水を閉じ込めることがあります。また高所作業は危険です。応急処置にとどめてください。
コーキングの寿命はどのくらいですか?
使用する材料と日当たりによって幅がありますが、一般的には10年前後で劣化のサインが出はじめます。南面や西面など日射の強い面ほど早く進みます。
窓のまわりだけひび割れています。急ぎますか?
サッシまわりは雨水が集まりやすい場所です。剥離や破断が起きている場合は早めの対処をおすすめします。