「近くで工事をしていたら、お宅の屋根がズレているのが見えたので」——この一言から始まる訪問営業は、屋根業界でもっとも相談が多いトラブルのきっかけです。すべての訪問業者が悪質なわけではありませんが、その場で契約を迫る相手には共通した手口があります。大阪で屋根工事をしている立場から、見分け方と断り方をまとめました。
典型的な手口5つ
- 「近くで工事をしていて…」で切り出す — 屋根は自分では見えません。「見えた」と言われると確認できず、不安だけが残ります。
- 不安をあおる — 「このままだと雨漏りします」「下地が腐っています」と、確認できない話で急がせます。
- 「無料点検」で屋根に上がろうとする — 上がらせた結果、故意に壊されたという相談が全国で報告されています。上がった屋根の写真を見せられても、それが本当に自宅の屋根かは分かりません。
- 「今日中なら」と値引きで急がせる — 期間限定・モニター価格・キャンペーンは、考える時間を奪うための常套句です。
- 「火災保険で実質無料」と言う — 保険金の可否を決めるのは保険会社です。業者が事前に約束できるものではありません(詳しくは台風被害と火災保険の記事で解説しています)。
なぜその場で契約してはいけないのか
屋根の工事は、原因の特定と工法の選択で結果が大きく変わる工事です。数分の会話と一方的な写真だけで決められるものではありません。
- 本当に工事が必要かどうか、第三者の目で確認できていない
- 工事の範囲・使う材料・保証の有無が曖昧なまま金額だけが提示される
- 他社と比べていないため、内容が適正か判断できない
- 連絡先が携帯番号だけで、工事後に連絡が取れなくなるケースがある
なお、訪問販売による契約にはクーリング・オフ(契約書面を受け取った日から8日間)が適用されます。すでに契約してしまった場合でも、期間内なら書面で解除できます。不安な場合は消費者ホットライン「188」に相談してください。
角を立てない断り方
強く出る必要はありません。次の一言で、たいていの営業は続きません。
- 「いつもお願いしている業者がいるので結構です」——比較されると不利なため、多くの場合ここで引き下がります
- 「家族と相談してから決めるので、資料だけ置いていってください」——即決を避ける定番。資料を出せない業者はその時点で信用できません
- 「屋根には上がらないでください」——これははっきり伝えて構いません
玄関を開ける必要もありません。インターホン越しで十分です。
断ったあとにやること
「本当に傷んでいたらどうしよう」という不安は残ります。不安を残さない一番の方法は、自分で選んだ業者に点検してもらうことです。
- 所在地と施工実績が確認できる地元の業者を1〜2社選ぶ
- 点検を依頼し、写真を見せながら説明してもらう
- 工事が必要なら、内訳の分かる見積書を出してもらう(相見積もりの取り方も参考に)
キヨスホームでは現地調査・お見積りを無料で行っています。「訪問業者に言われたことが本当か確かめたい」というご相談も多く、その場合も費用はいただきません。
本物の業者との見分け方
| 確認すること | 信頼できる業者の場合 |
|---|---|
| 所在地 | 事務所の住所が公開され、地図で確認できる |
| 施工実績 | 自社の施工写真をビフォーアフターで公開している |
| 説明の仕方 | 撮影した写真を見せ、原因と対策をセットで説明する |
| 見積書 | 工事内容・数量・単価の内訳が書かれている |
| 契約の進め方 | 持ち帰って検討する時間をくれる |
よくある質問
すでに契約してしまいました。取り消せますか?
訪問販売による契約は、契約書面を受け取った日を含めて8日以内であればクーリング・オフで解除できます。書面(内容証明郵便が確実)で通知してください。工事が始まっていても対象になる場合があります。判断に迷うときは消費者ホットライン「188」へ。
屋根に上がらせてしまいました。何を確認すべきですか?
上がる前と後の状態を、別の業者に点検してもらうのが確実です。不自然な割れやズレがある場合、その状況を写真に残してください。当社の点検でも状況をお伝えできます。
訪問業者が見せてきた写真は自宅のものではないのですか?
すべてが偽物というわけではありませんが、他社の現場の写真を使い回す手口は実際に報告されています。日時や周囲の写り込みを確認し、疑問があれば別の業者に見てもらってください。
点検だけ頼むと、しつこく営業されませんか?
キヨスホームでは点検結果をご説明したあと、必要な工事がなければ「今は不要です」とお伝えします。しつこい追客は行いません。